COMMENT


各界から作品へのコメント続々!※敬称略、順不同

見よ、この極限的なまでに愚かで、下品で、凶暴な肉体を!
切れば血の出るフィルムとはこの映画のことだ。
暗黒のジョン・カサヴェテスが今、現代日本に生まれ落ちようとしているのだ。
塩田明彦(映画監督)


“体を張った熱演”という常套句はこの映画の登場人物たちを前にして色を失う。
この恐るべき傑作が与えてくれるであろう衝撃を真正面から受け止めることこそが 現在の映画観客に必要とされているものに違いない。
市山尚三(映画プロデューサー/東京フィルメックス・プログラムディレクター)


映画として成立してないほどに、話も語り口もグチャグチャだ。
しかし、そんな混沌の中から、爆発を待つ、荒々しく無垢なマグマが垣間見える。
大噴火へのカウントダウンは、ここから始まる。
山本政志(映画監督)


万人ウケする安全なものが映画なのか?それとも波紋を呼ぶ危険で猥雑なものが映画な
のか?『クズとブスとゲス』は問う。“どっちが本物の映画だ”と。
不道徳、野蛮、アウトロー。これらを日本映画が避けるようになったのはいつからか。
その現状を前に、奥田庸介という映画野郎は叫ぶ。“不謹慎で毒づいて何が悪い”と。
胸糞が悪くなる映画かもしれない。だが、奥田庸介という人間の生き様と剥き出しの魂
と映画愛が刻みつけられた作品からは目を逸らすことができない。
そう、我々は作品から作り手の上手さやこだわりを見出したいのではない。なによりもまずは“本気”を見たいのだ。
水上賢治(映画ライター)


スキンヘッドの男の色気 リーゼントの男の可愛げ その恋人の、切実なほどに必死な強さ 矛盾と誤解と相容れなさと、憤懣やるかたない感情を抱きながらも私たちは、死ぬまで生きるしかないのだなあ…… ということに否応なく気づかせる、イノチガケの映画なのだと確信をもって思います。
皆川ちか(ライター)


すごいタイトル!
なのに観終わると「クズでもブスでもゲスでもない人間が最も醜い」と思えてくる。
奥田庸介、恐るべし!
中谷祐介(「ぴあ映画生活」編集部)


これは「炎上映画」だ。モラルの穴に突っこんで炎上、溜まってる奴の魂の炎上。
「イキがってる自分」までもフルボッコにする激しさに痺れた。
『息もできない』との二本立希望!
森 直人(映画評論家)


タイトルを聞いた時、正直言うと、かなりキワモノな映画なのか、と疑っていた。
しかし、それは杞憂だった。
一級のアクション映画でもあるし、優れた人間ドラマでもある。
同時にふと僕は深海生物のことを思い出した。
一見、彼らは非常にグロテスクな形容をしている。
ただ、それは地上にいる僕らの視点であって、
彼らからしてみれば、その世界で生きる最善の策をとった結果に過ぎない。
この映画に登場する、クズ、ブス、ゲスもまた、必死に生きているだけなのだ。
それ故、この映画は僕らに問いかけてくる。
「奇怪なのはお前達の方じゃないのか」と……。
メインビジュアルにもなっているスキンヘッドの男性が監督である、
ということだけでも、ワクワクしてこないか??
岩澤宏樹(映画監督)


奥田庸介の映画は常に追い込み馬のようだ。
甘く見くびっていると、最終コーナーで本領を発揮する。舐めてかかると痛い目に合う。
要するに、あなどれない。
オッズが何倍かはわからないけれど、僕はこの馬に賭け続けたいと思った。
森岡龍(俳優・映画監督)


奥田監督の本作のプロジェクトが始まったとき、同世代のライバル(勝手に)ということを忘れてすごく興奮したことを覚えています。
そして、完成した「クズとブスとゲス」を観たとき、作品の持つ凶々しいほどの熱量に圧倒されました。とにかく、観てほしい。
そして、10年後も奥田監督の作品を観ていられるよう、切に願っています。
藤井道人(映画監督)


商業映画を経て再び自主映画を、それも自らの顔を破壊して主演することで凄まじい暴力映画を生み出した奥田庸介は、
映画作りに対する抑圧も自由も関係ない前人未到の映画監督になろうとしている。
心あるプロデューサーなら、この映画を観ると奥田庸介という異形の俳優を主役にした商業映画を作りたくなるはずだ。もちろん監督は奥田庸介だ。
モルモット吉田(映画評論家)


奥田監督の忘れられない表情が2つあります。
『青春墓場~明日と一緒に歩くのだ~』がぴあフィルムフェスティバルに入選したとき、「ゆうばりでジョニー・トー監督に激賞されて、うまいメシまでおごってもらったんですよ!」と語った、柔和な笑顔。
その2か月ほど後、ぴあフィルムフェスティバル授賞式で、「この作品は他の入選作と比べられないほど完成されている(ため、敢えて入賞から漏れた)」という意味のことを審査員の方が壇上で語っていたとき、
客席の奥田監督が席を立ち、肩を怒らせながら会場から出て行った、憮然とした顔。
それから5年後の『クズとブスとゲス』は、監督自身が怪演する鬼畜クズ男と、恋人もろとも堕ちていく男が、怖い。怖くて、痛くて、見ていたくなくて、逃げたくなるほど、吐きたくなるほど、すさまじい。
『青春墓場~問答無用~』のスプラッターをさらに突き進めた血祭りには、奥田監督の怒りのエネルギーが全力で込められていて、なぜか粛然とした気持ちにすら、させられました。
片岡真由美(映画ライター)


イノセントすぎる狂気の大暴走!
「ここではないどこかへ」
という祈りにも近い想いこそ、今に苛立つ俺たちのリアルだ。
岩田和明(「映画秘宝」編集長)

 

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